現代アート作家による、京都発キャラクターカルチャー

株式会社 和んこ堂オーナー兼デザイナー 安田 全利

現代アート作家による、京都発キャラクターカルチャー

オーナー兼デザイナーの安田全利さんが、愛犬の黒柴犬をモチーフにしたキャラクターを中心に、さまざまなオリジナル雑貨をデザインし、幅広く展開する「和んこ堂」。愛犬家から修学旅行生まで、全国から多くの人が訪れます。ポップでカラフルな雑貨を生み出す傍ら、現代アートのアーティストとしても活躍する安田さん。その場で仕上げるペットの似顔絵実演も人気です。京都発、新たなキャラクターカルチャーの拠点として、嵐山昇龍苑に出店する安田全利さんにお話を伺いました。

デザイナーからキャラクター作家に転身

 大学卒業後は、デザイナーとしてデザイン事務所を経営していました。その傍ら、愛犬の黒柴犬をモチーフに制作したキャラクター雑貨が思いがけず好評をいただいて。これをきっかけに、本格的にキャラクター作家に転身し、オリジナルキャラクター「和み柴っこ」を中心とした「和んこ堂」を京都に開業したんです。同時に、全国各地の百貨店などでペットの似顔絵実演を行なってきたこともあって、柴犬好きの方はもちろん愛犬家の皆さんに知っていただき、京都の店舗にご来店くださるようになりました。
 キャラクター作家であると同時に、3D切り絵のアーティストZENRIとしても活動しています。3D切り絵とは、1枚の黒い紙からナイフを使ってネット状(網状)の細長い線を切り出して、対象物を立体的に仕上げるのが特徴です。モチーフは主に人間の顔。 “ネット”をキーワードに、インターネット時代を生きる現代人の喜怒哀楽を「ネットフェイス」として表現しています。店舗では、「京都の風景といぬ」をテーマに切り絵体験も実施中。どなたでも体験いただける簡単なものから少し手の込んだものまで、15種類の下絵を選び、挑戦していただけますよ。

ペットショップと差別化したラインアップ

 オリジナル商品は文具にアパレル、バッグ・ポーチ、お菓子などの食品まで、カテゴリーにとらわれないラインアップを目指してきました。色使いにはこだわりがあって、ポップでカラフルな商品が多いです。嵐山昇龍苑のなかでは、ちょっと異色の存在かもしれませんが(笑)。
根強い人気なのは、「和み柴っこ」モチーフのアイテムで、カラフルトートなど愛犬とのお散歩に便利なもの。“色推し”で、文具やお菓子などのアイテムも全て同系色で揃えて、色遊びを楽しんでらっしゃる方もいます。  修学旅行生をはじめ、学生さんに人気なのはシャープペンシルなどの文具が喜ばれています。受験生の皆さんには、五角鉛筆と合格をかけた「合格祈わん鉛筆」が人気。また、弊社デザインが小学校5、6年生の学校教材に使われていたりもします。
さまざまなメーカーさんとコラボレーションしながら、幅広い層に向けたラインアップにすることで、ペットショップとの差別化にもつながっていると感じています。

「和んこ堂カラフルトート」各色1,650円(税込)、 「デニムスクエアトートバックロゴ」2,200円(税込)、 「和んこ堂お菓子缶(ドロップ)」各色880円(税込)

日本のキャラクターカルチャーを京都から発信したい

 似顔絵実演の製作時間中に、1階で飲食をされるお客様も多く、嵐山昇龍苑全体を楽しまれていますね。嵐山は京都有数の観光地。国内外から多くのお客様が訪れる場所だからこそ、マンガ・アニメ、キャラクターカルチャーを日本文化の一つとして、より多くの方に知っていただきたい。京都から発信したいと思っています。

「和んこ堂唐草はんてん(緑)」4,400円(税込)